ひとりごと


2003年6月28日

発病3年

はじめに

気がついてみれば、発病して今日で3年、病院で知り合った友達も約半数が亡くなってしまっている。 ふと、この3年間を振りかえると本当にいろいろなことがあった....。

ところで、現在、非血縁骨髄移植は4000例を超え、臍帯血移植も1000例を超えている、十数年の移植闘争で、先陣の 方々のたゆまない努力、そしてドナーとして協力していただいた方、またドナー登録会等でボランティアをされた 結果である。

ここで現状の問題点を方策等を、いくつか述べるものとする。第一に医療費の問題がある。すべての治療には、必ずしも保険が適用されていないので、いうまでもなく適用がないものに関しては保険からの支払いがないため自費となる。わかりやすい事例で言うと、健常者が単身赴任であっても、二重生活になるので、かなりの出費となる、ましてや病人が病院に単身赴任?すれば、それ以上の出費となる。 海外で一般に使用されていても我が国では薬価が通っていない、いわゆる保険適用となっていないものがあるということを我々患者は認識 すべきであると思う。

第二、ベットの空きの問題である、先程述べたことと異なり金での問題解決できないもものである。もちろん移植例が増えることは良いことであるが、それに伴ってベット数が増えているわけではない。また血液内科医も増えているわけではない、ということをは移植待ちの例が増えるということを意味する。病人本人とすれば、やはり1番良い時期に移植できれば、生存率も上がるので利益がある。それに対する方策としては、これは根本的な解決には相当な困難が生じる。ベット数を増やすには、例えば500床以上の病院には無菌室三床を義務づけるとかの法律を改正するしかない。また血液内科医の数を増やす問題に関しては、例えば寄付金の1部が血液内科を専攻を志望する医学生の奨学金にあてられるなどがなされれば、若干の数の向上が見込められるのではないかと考える。

第三、圧力団体の分散がある。上の方では、ある程度のつながりはあるようだが、やはり団体は構成人数の多い団体の発言権が強くなるので、ある程度組織だったものを作ることが望ましい。この方策については、各団体の長が考えるしかないので、これらの所属する構成員が、機会あるごとに働きかけなければならない。

※ 第四、窓口の一本化を図る、例えば現在骨髄バンクと臍帯血バンクは違う団体であるが、本質は幹細胞移植を望む人に成功させるという目的が一緒であるので、できれば骨髄バンクに登録と同時に臍帯血バンクも視野にいれ、同時進行で進めていけば、時間のロスも減り、また、体重の少ない人に関しては、より良い選択しの一つが増えることとなり患者の治療成績が向上することが考えられる。また事務の一本化が図られれば、それに伴う人員、OA機器も一本化されるのでコストが下がり、我々への請求金額も減るというわけである。

以上、現在の現状とその方策について述べてきたが、患者個々や患者家族、そのまわりの人たちの草の根運動が動きだし潮流となって実を結ぶことが必要である。では具体的に何をすれば良いかというと、話す機会あれば、そのうちに意見が各方面へ動くことも考えられるからである。したがって個人では何もできないと思うのではなく。一言でも意見をいうなり、各団体等へメールのひとつでも送ることが小さな力であっても、国を動かす大きな力となる可能性を秘めている。自分のできる範囲で何か出来ることはあるので、自分の為、後輩患者の為に声をあげよう。

※2004年4月現在、骨髄バンクと臍帯血バンクは皆様のご協力もあり、窓口は一本化されております。この場を借りて御礼申し上げます。


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